平成26年 介護支援分野 問題20 解説・解答

平成26年 第17回 介護支援分野 解説・解答


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問題20 出題テーマ【サービス担当者会議】 難易度 難

難儀する珍問、奇問、ピー音問題といえるでしょう。問題作成者の意図は下記のように想定されます。
×1定期的が間違い。正しくは随時
◎2運営基準どおり
×3その開催日からが×で正しくは【その完結の日から】
ちなみに完結の日の解釈通知は存在しません。開催日なのか、介護報酬請求完了日なのか、契約終了日なのか、書類ができた日なのか、利用者さんが入所した日なのか、明確な【完結の日】の解釈通知は存在しません。
○4 1と3が×なので4○
「やむ得ない場合の解釈を間違えて問題文をつくり消去法で○としたと考えられます。」
○5 1と3が×なので5○
「やむ得ない場合の解釈を間違えて問題文をつくり消去法で○としたと考えられます。」

しかし、関係法令と丁寧に照らし合わせると、問題の正答は怪しくなると思われます。法令の趣旨を曲解すれば問題作成者が考える解答となってしまいます。
問題20の選択肢4と選択肢5に関係する法令の該当箇所が4つあるので抜き出しました。
まず、便宜的に【A】【B】【C】【D】としました。

【A】◆省令 【該当箇所抜粋】
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準
(平成十八年三月十四日厚生労働省令第三十七号)
第三十条
九  担当職員は、サービス担当者会議(担当職員が介護予防サービス計画の作成のために介護予防サービス計画の原案に位置付けた指定介護予防サービス等の担当者(以下この条において「担当者」という。)を召集して行う会議をいう。以下同じ。)の開催により、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有するとともに、当該介護予防サービス計画の原案の内容について、担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。ただし、やむを得ない理由がある場合については、担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。

【A】の内容を解釈する法令は【B】になります。

【B】◆解釈通知  【該当条文抜粋】
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準について
平成一八年三月三一日老振発第〇三三一〇〇三号老老発第〇三三一〇一六号各都道府県・各指定都市・各中核市介護保険主管部(局)長宛厚生労働省老健局振興・老人保健課長連名通知注 平成二四年三月三〇日老高発〇三三〇第二号・老振発〇三三〇第九号・老老発〇三三〇第一号改正現在
⑨サービス担当者会議等による専門的意見の聴取(第九号)
担当職員は、新規に介護予防サービス計画原案を作成したときは、利用者の情報を各サービスの担当者等で共有するとともに、利用者が抱えている課題、目標、支援の方針等について協議し、各サービスが共通の目標を達成するために具体的なサービスの内容として何ができるかについて相互に理解するなどについて、利用者や家族、介護予防サービス計画原案作成者、介護予防サービス計画原案に位置付けた指定介護予防サービスの担当者、主治医、インフォーマルサービス担当者等からなるサービス担当者会議を必ず開催することが必要である。また、これらの各サービスの担当者でサービス担当者会議に参加できない者については、照会等により専門的見地からの意見を求めれば差し支えないこととされているが、この場合にも、緊密に相互の情報交換を行うことにより、利用者の状況等についての情報や介護予防サービス計画原案の内容を共有できるようにする必要がある。

【C】◆省令 【該当箇所抜粋】
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のめの効果的な支援の方法に関する基準(平成十八年三月十四日厚生労働省令第三十七号)
(指定介護予防支援の具体的取扱方針)
第三十条
十六  担当職員は、次に掲げる場合においては、サービス担当者会議の開催により、介護予防サービス計画の変更の必要性について、担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。ただし、やむを得ない理由がある場合については、担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。
イ 要支援認定を受けている利用者が法第三十三条第二項 に規定する要支援更新認定を受けた場合
ロ 要支援認定を受けている利用者が法第三十三条の二第一項 に規定する要支援状態区分の変更の認定を受けた場合

【D】◆解釈通知  【該当条文抜粋】
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準について
平成一八年三月三一日老振発第〇三三一〇〇三号老老発第〇三三一〇一六号各都道府県・各指定都市・各中核市介護保険主管部(局)長宛厚生労働省老健局振興・老人保健課長連名通知注 平成二四年三月三〇日老高発〇三三〇第二号・老振発〇三三〇第九号・老老発〇三三〇第一号改正現在
⑯介護予防サービス計画の変更の必要性についてのサービス担当者会議等による専門的意見の聴取(第十六号)
担当職員は、利用者が要支援状態区分の変更の認定を受けた場合など本号に掲げる場合には、サービス担当者会議の開催、サービスの担当者に対する照会等により、介護予防サービス計画の変更の必要性について、サービスの担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。
ただし、やむを得ない理由がある場合については、サービス担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。なお、ここでいうやむを得ない理由がある場合とは、開催の日程調整を行ったが、サービス担当者の事由により、サービス担当者会議への参加が得られなかった場合や居宅サービス計画の変更から間もない場合で利用者の状態に大きな変化が見られない場合等が想定される。当該サービス担当者会議の要点又は当該担当者への照会内容については記録するとともに、基準第二十八条第二項の規定に基づき、
-以下省略-

【A】【B】【C】【D】を総合的に解釈すると
1サービス担当者会議は原則必ず開催しなくてはならない。
2日程調整の事由により参加できない場合は→照会→サービス担当者会議を開催したとみなす。よってサービス担当者会議と同等の成果が得られる。
3利用者の状態に大きな変化が見られない場合→照会→サービス担当者会議を開催したとみなす。よってサービス担当者会議と同等の成果が得られる。
 ◆サービス担当者会議を開催しないでよい理由は存在しない。
 ここで試験問題の文言の解釈に疑義が生じる原因を考えると
 「やむを得ない場合」の文言の解釈が【A】【B】【C】【D】に照らし合わせると、
「やむ得ない場合は」の具体的事由は上記2と3になり、それは「照会」で必要な情報を補填するのでサービス担当者会議の趣旨が成立すると解釈できます。
反対に、「やむ得ない場合」の解釈を運営基準の領域外にした場合、「やむ得ない場合はサービス担当者会議を開催しなくてもよい。」もしくは

「やむ得ない場合はサービス担当者会議が開催できない。」
たとえば、大地震が起き、インフラが壊滅状態の時には、それはやむ得ない理由となるのは理解できます。
問題文では【基準】についてと領域を法令内に限定しているので大地震などの事例はあてはまりません。
この法令【A】【B】【C】【D】のやむを得ない理由は上記の2と3なので、これは、サービス担当者会議を行わなくてもいという解釈にはならないと考えます。
 「サービス担当者会議」と「照会」の目的は同じなので照会をすればサービス担当者会議をしたことと同じ意味となります。
サービス担当者会議の領域の一部に照会という行為が含まれているのが本来の法令の趣旨と考えます。


◆勝手にやむ得ない理由を作り出し、サービス担当者会議を開催しなくてもよいという解釈は成り立ちません
 次の選択肢の解釈をしてみると
 選択肢4:利用者が要支援認定を受けたときは、やむを得ない場合を除き、開催する。
 選択肢5:利用者が要支援状態区分の変更認定を受けたときは、やむを得ない場合を除き、開催する。

この法令【A】【B】【C】【D】のやむ得ない理由の場合は、照会によりサービス担当者会議を開催した場合と同等の成果が得られると解釈できます。

選択肢4と5の「やむ得ない場合を除く」という文言間違いで、

 やむ得ない場合は「 照会 」により サービス担当者会議で得られる成果を得ることができるので、サービス担当者会議をしなくてもよいという解釈は成り立ちません。
◆◆◆結論 解答不能
1× 2○ 3解答できない 理由 完結の日の定義がないから 4×  5×
4と5が×な理由 「やむ得ぬ場合」は照会によりサービス担当者会議の趣旨が成立するから開催しなくよい場合は、基準の中から読み取ることはできない。

消去法が使えない理由:より正しいものという設問になっていないので、優劣で解釈することは困難。問題文は正しいものを選べ。となっている。

正しいとは、法令解釈と同じものが正しいと解釈のが妥当と考えます。
1×
正しくは随時

2○
運営基準どおり

3×若しくは解答不能
疑問が残ります。

4○若しくは解答不能
疑問が残ります。

5○若しくは解答不能
疑問が残ります。

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by岡潔♪

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