社会福祉士 精神保健福祉士 共通科目解説(現代社会と福祉 問題22~31)

第18回精神保健福祉士国家試験 第28回社会福祉士 共通科目 試験問題の解説



問題1-7 人体の構造と機能及び疾病
問題8-14 心理学理論と心理的支援
問題15-21 社会理論と社会システム
問題22-31 現代社会と福祉
問題32-41 地域福祉の理論と方法
問題42-48 福祉行財政と福祉計画
問題49-55 社会保障
問題56-62 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
問題63-69 低所得者に対する支援と生活保護制度
問題70-76 保健医療サービス
問題77-83 権利擁護と成年後見制度

難易度・解答 Webアンケート ご協力お願い致します。

共通科目:社会理論と社会システム

問題22

エスピンーアンデルセン(Esping-Andersen、 G.)の「レジーム」理論に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

1 福祉国家は、社会的階層化のパターン形成に重要な役割を演じる。
2 脱商品化とは、労働者が労働能力を喪失することである。
3 脱家族化とは、単身世帯の増加のことである。
4 福祉レジーム概念は、福祉国家の否定から生まれた。
5 雇用・労働市場は、福祉レジームの在り方に影響しない。

解答・解説

正解は、1とかんがえます

REJIMEとは、体制、制度、とか政治体制、政治形態といった意味をもちます。
アンデルセンは、『脱商品化』と、『社会的階層化』の2つの指標を用いて、3つの福祉レジームの類型を提起したのですね。


問題23

ロールス(Rawls. J.)が「正義論」で主張した格差原理に関する記述として。適切なものを1つ選びなさい。

1 機会の平等が保障されれば、自由市場経済による資源配分は、正義にかなう。
2 個人の満足の総和を社会全体で最大化させるような資源配分は、正義にかなう。
3 消費税は資源配分を歪めないため、正義にかなう。
4 最も恵まれない人が有利となるような資源配分は、正義にかなう。
5 公共財の提供に政府が介入することは、正義にかなう。

解答・解説

正解は、4とかんがえます

『正義論』は、ジョン・ロールズによって著された、政治哲学の著作です。このなかで、ロールズは、社会的・経済的不平等は、それらの不平等が、もっとも不遇な立場にある人の利益を最大にすることでなければならないとしています。これが、格差原理ですね。


問題24

イギリスにおける貧困対策の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 新救貧法(1834年制定)は、劣等処遇の原則を否定した。
2 慈善組織協会(COS.1869年設立)は、救済に値する貧民に対する立法による救済を主張した。
3 ブース(Booth、 C.)は、ロンドン貧困調査から「貧困線」という概念を示した。
4 老齢年金法(1908年成立)は、貧困高齢者に資力調査なしで年金を支給した。
5 ウェッブ夫妻(Webb、 S. &B.)は、「社会保障計画」を提唱した。

解答・解説

正解は、3とかんがえます

これはどなたも、迷わず、設問(3)選んでいただけたのではないでしょうか?
ブースが登場するまで、『貧困は個人の責任であり、社会には責任はない』という考えが主流でした。
彼が行なったロンドン貧困調査から、ロンドンの全人口の3分の1が、【貧困線】(週の賃金が2シリング以下)の生活を送っていること。そして、貧困の原因が習慣などといった個人の努力よりも、賃金などの
雇用の問題が大きいことから、社会政策の必要性を説いたのですね。


問題25

福祉サービス利用者のニーズに関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 政府による資源配分では、ニーズ原則が貫かれている。
2 ニーズの質や水準にかかわりなく、サービスに定額の負担を課すことを、普遍主義という。
3 ニーズ充足の評価には、主観的評価も含まれる。
4 サービス情報が公開されていれば、ニーズが潜在化することはない。
5 その人の主観的な欲求が表現されたもの以外は、ニーズとはみなせない。

解答・解説

正解は、3とかんがえます

利用者の満足度は,サービスの質を評価するための重要な指標とされています。


問題26

貧困・所得格差に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 0ECDにおける相対的貧困率は、等価可処分所得の平均値の50%未満の所得層が全人口に占める比率を指す。
2 ジニ係数の値が1に近いほど、所得格差は小さい。
3 平均所得の実質額が低下し、ジニ係数の値が上昇すれば、社会の構成員の満足の総和は上がる。
4 「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、「子どもがいる現役世帯」のうち、「大人が一人」の世帯員では、相対的貧困率は50%を超える。
5 「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、1997年(平成9年)以降、相対的貧困線の実質値は一貫して上昇している。

解答・解説

正解は、4とかんがえます


問題27

「平成26年版厚生労働白書」における我が国の健康や寿命に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 「健康日本21」(第二次)では、「健康寿命」について具体的な数値目標が設定された。
2 「健康寿命」と「平均寿命」の差は. 2010年(平成22年)時点で、男女ともに3年未満である。
3 「健康寿命」と「平均寿命」の差を一定に保つことは、重要な政策目標である。
4 地域のつながりの強化は、健康づくりのための政策目標とはされていない。
5 生活習慣病関連疾病は、 2013年(平成25年)時点で死因の約6割を占めている。

(注)生活習慣病関連疾病とは、ここでは悪性新生物、高血圧性疾患、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などを指す。

解答・解説

正解は、5とかんがえます


問題28

日本における世帯や婚姻の動向に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 「平成26年版男女共同参画白書」(内閣府)によると、2000年(平成12年)以降、 「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」が、「雇用者の共働き世帯」の数を上回るようになった。
2 「平成27年版少子化社会対策白書」(内閣府)によると、2000年(平成12年)以降、35歳~39歳の未婚率は、女性が男性を上回るようになった。
3 「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、「単独世帯」の割合は、1990年(平成2年)以降、変わっていない。
4 「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、「ひとり親と未婚の子のみの世帯」の割合は. 2013年(平成25年)には7%を超えている。
5 「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、「三世代世帯」の割合は、2013年(平成25年)には20%台となった。

解答・解説

正解は、4とかんがえます


問題29

福祉サービスにおける準市場(疑似市場)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者のサービス選択を支援する仕組みが必要である。
2 サービスの質のモニタリングは不要である。
3 同一地域におけるサービスの供給者は1つに限定される。
4 営利事業者やNPOが参入できないよう、規制される。
5 自治体が、福祉サービスの購入者となることが前提である。

解答・解説

正解は、1とかんがえます

準市場は、医療・福祉など公的サービスにおいて、部分的に市場原理を取り入れている場合の総称。

規制主体である国や地方自治体がサービス提供主体に対して「サービスの水準や質」の向上を求める仕組みであるため,利用者がサービスの選択を可能にする支援の仕組みが必要である。


問題30

高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定されている事項として、正しいものを1つ選びなさい。

1 高齢者の移動上や施設利用上の利便性や安全性の向上を目的とする。
2 国土交通大臣及び厚生労働大臣は、高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針を定める。
3 都道府県は、高齢者の賃貸住宅への入居促進のため、居住支援協議会を組織する。
4 都道府県は、自然災害により被災した高齢者に住宅再建のための支援金を支給する。
5 都道府県は、サービス付き高齢者向け住宅の認可を行う。

解答・解説

正解は、2とかんがえます

高齢者の居住の安定確保に関する法律第 3 条(基本方針)
第 1 項:「国土交通大臣及び厚生労働大臣は,高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。」


問題31

生活困窮者自立支援制度における自立支援の在り方に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 行政担当者に、生活困窮者の早期発見を目的とする地域巡回を義務づける。
2 自己肯定感の回復や居場所・役割の発見につながる支援を重視する。
3 包括的・継続的な支援では、当事者との毎日の面談が求められる。
4 就労支援は除かれる。
5 生活福祉資金貸付事業により資金を借り受けている世帯は対象としない。

解答・解説

正解は、2とかんがえます

(自立相談支援事業の手引き)
「生活困窮者の多くは,自尊感情や自己有用感を失い,自立に向けた意欲が芽生えてこない状況にある。自分の居場所を発見し,他者との心地よいつながりを感じて,人は初めて次のステップを目指すことができるようになる。そうしたステップアップを支援することが大切である。」


問題1-7 人体の構造と機能及び疾病
問題8-14 心理学理論と心理的支援
問題15-21 社会理論と社会システム
問題22-31 現代社会と福祉
問題32-41 地域福祉の理論と方法
問題42-48 福祉行財政と福祉計画
問題49-55 社会保障
問題56-62 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
問題63-69 低所得者に対する支援と生活保護制度
問題70-76 保健医療サービス
問題77-83 権利擁護と成年後見制度

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