精神保健福祉士国家試験 問題解説(精神保健福祉相談援助の基盤 問題21~35)

第18回精神保健福祉士国家試験 試験問題の解説



●解答速報 共通科目 専門科目試験問題解説(共通科目)試験問題解説(専門科目)難易度Webアンケート合格率学校別合格率(第17回)掲示板

問題1-10 精神疾患とその治療
問題11-20 精神保健の課題と支援
問題21-35 精神保健福祉相談援助の基盤
問題36-60 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
問題61-72 精神保健福祉に関する制度とサービス
問題73-80 精神障害者の生活支援システム

難易度・解答 Webアンケート ご協力お願い致します。

精神保健福祉相談援助の基盤

問題21

精神保健福祉士に求められる新しい社会的ニーズやその対応に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 児童虐待への対応として、後遺症である心的外傷後ストレス障害(PTSD)や複雑性PTSDを理解した支援が必要である。
2 学校における児童虐待や発達障害への対応として、スクールソーシャルワーカー活用事業では、精神保健福祉士が必置とされている。
3 産業保健におけるメンタルヘルスへの対応として、セルフケア、ラインによるケアを行うものを従業員支援プログラム(EAP)という。
4 高次脳機能障害者への対応として、うつ状態、不眠、フラッシュバック、感情の凍りつき等に配慮した支援が求められている。
5 重大な他害行為を行った精神障害者への対応として、「医療観察法」における処遇については、精神保健福祉士及び保護観察官が担当することが規定されている。

(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。

解答・解説

 

問題22

精神保健福祉士の実践に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

1 精神障害者の生活支援場面における選択肢の提示は、二者択一を目指す。
2 論理的、客観的な知識に加え、経験知、臨床知を統合する努力が求められる。
3 科学的であるためにエビデンスを重視し、質的調査ではなく量的調査を用いる。
4 精神障害者が自己決定できるよう、ラホール形成を図る。
5 精神障害者の自立支援として、経済的自立の実現を優先する。

解答・解説


問題23

次のうち、2007年(平成19年)に改正された社会福祉士及び介護福祉士法において、新たに追加された社会福祉士の義務等として、正しいものを2つ選びなさい。

1 誠実義務
2 信用失墜行為の禁止
3 資質向上の責務
4 秘密保持義務
5 名称の使用制限

解答・解説

 

問題24

精神科ソーシャルワーカーの歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 ジャレット(Jarrett. M.)は、全てのケースワークに精神医学的観点が必要であることを述べた。
2 ピアーズ(Beers. C.)は、精神科ソーシャルワーカーとして、精神科医療の改革を目指した精神衛生運動を展開した。
3 キャノン(Cannon. I.)は、自ら精神科ソーシャルワーカーと名のったことから、「PSWの母」と称されている。
4 第二次世界大戦中、従軍兵の戦争神経症への対処として、ソーシャルワーカーが戦地派遣され、精神科ソーシャルワーカーの誕生に寄与した。
5 日本の精神科ソーシャルワーカーは、第二次世界大戦後間もない時期に都立松沢病院に社会事業婦が置かれたことに始まる。

解答・解説


問題25

次の記述のうち,谷中輝雄が提唱した「生活のしづらさ」として,正しいものを1つ選びなさい。

1 日常生活の基礎となる動作を,独力で行えることを目標とする。
2 他者の手助けを必要とする事実があっても,自立していると考える。
3 障害は固定したものではなく,生活環境を整えることで改善できると捉える。
4 生活問題の原因を病理現象に求め,その現象の除去を行う。
5 主観的満足感,安定感,幸福感を重視し,それらの充足を図る。

解答・解説

 

問題26

相談支援専門員に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 保健所等において,精神障害者の相談業務を行う任用資格である。
2 資格要件として,相談支援に関する1年の実務経験が必要である。
3 社会福祉に関する援護,育成,又は更生の措置に関する事務を行う。
4 計画相談支援において,サービスの支給決定に係るアセスメントを行う。
5 要介護者又は要支援者の相談に応じ,適切なサービスを利用できるようにする。

解答・解説


問題27

統合失調症のAさん(55歳、男性)は、母親(80歳)と同居している。母親は認知症の進行により徘徊が目立つようになり. Aさんも母親も通院を中断してしまった。家の中で怒鳴り合う声がしばしば聞こえるようになり、高齢者虐待を疑った近隣住民から地域包括支援センターに通報があった。地域包括支援センター職員は、 Aさん親子への支援について基幹相談支援センターのB精神保健福祉士に協働を求めた。B精神保健福祉士は、関係する多機関を交えた協議を提案した。次のうち、B精神保健福祉士が行ったAさんへの権利擁護の機能として、適切なものを1つ選びなさい。

1 発見機能
2 代行機能
3 教育機能
4 情報提供機能
5 ネットワーキング機能

解答・解説

 

問題28

精神保健福祉士が行うアドボカシーに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 クラスアドボカシーとは、同じ課題を抱えた当事者の代弁や制度の改善・開発を目指すことである。
2 セルフアドボカシーとは、当事者自らがサービス利用時の権利侵害を回避できるよう指導することである。
3 ケースアドボカシーとは、当事者同士で権利擁護を行えるよう成功事例の蓄積を実施することである。
4 シチズンアドボカシーとは、当事者の権利が市民の立場から擁護されるよう地域社会に働きかけることである。
5 リーガルアドボカシーとは、当事者から制度を利用した際の権利侵害を聞き取り、法的手段によって解決することである。

解答・解説


問題29

多機関・多職種連携の際に行われる会議に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 市町村において生活困窮者の自立支援のために行うケース会議として、「援助方針会議」がある。
2 退院後生活環境相談員が主催して本人や関係者でサービス提供について話し合う会議として、「サービス担当者会議」がある。
3 社会復帰調整官が主催して「医療観察法」における退院支援のために行う会議として、「マルチディシプリナリチーム(MDT)会議」がある。
4 スクールソーシャルワーカーが開催する児童への支援のために行う会議として、「要保護児童対策地域協議会の実務者会議」がある。
5 指定地域移行支援従事者が地域移行支援計画の作成に当たって関係者から意見を求める会議として、「計画作成会議」がある。

解答・解説

(精神保健福祉相談援助の基盤・事例問題1)

次の事例を読んで、問題30から問題32までについて答えなさい。
〔事 例〕
Cさん(53歳、男性)は大手機械メーカーで30年勤務してきた。半年ほど前より、パソコンの前でぼんやりしている姿が見受けられるようになり、その後、会議を無断で欠席するなど、仕事上のミスがみられ業務に支障を来すようになった。上司の強い勧めにより精神科クリニックを受診したところ、若年性認知症(アルツハイマー病)と診断され、休職することとなった。Cさんは、幼稚園で事務職をしている妻、高校3年生の息子との3人暮らしである。
その後のCさんには、日常生活上の大きなトラブルはないが、月に2回の受診以外は、特にすることもなく家で過ごしていた。ある日、通院に同行した妻はクリニックで、「夫に仕事のことを持ちかけてもイライラされて会話になりませんし、息子の受験のこともあって、今後の生活が不安です」とD精神保健福祉士に話した。そこで診察終了後、Cさん、妻との面談を行うことになった。(問題30)

面談から半月が過ぎた頃、NPO法人が運営する若年性認知症サポートセンター(以下「センター」という。)の活動を報じた新聞記事を目にしたCさんは、D精神保健福祉士に相談し、センターのE精神保健福祉士を紹介され見学に行った。センターは若年性認知症の人たちが集まり活動できる場として開所したばかりであり、Cさんの見学時には、利用者がE精神保健福祉士と共に、自分たちの思いや希望、今後のセンターの活動内容について積極的に話合いをしているところであった。(問題31)

見学時の雰囲気が良かったためCさんは、翌週から利用を開始し3か月が経過した。
妻もセンターの家族会に参加するようになった。Cさんは一度に2つの作業をすることが難しくなるといった症状の進行もみられるが、ビルや公園の清掃作業に参加し、また自ら提案したスポーツ行事が来月開催されることになるなど、前向きな日々を送っている。一方. E精神保健福祉士は、若年性認知症に対する地域住民の理解を図る活動が、利用者や今後のセンターにとって重要であると考え、準備を進めている。(問題32)


問題30

次の記述のうち、この時点でのD精神保健福祉士による支援として、適切なものを1つ選びなさい。

1 妻の不安な気持ちを理解するよう. Cさんに繰り返し説明する。
2 今後の生活設計を具体化するために、地域包括支援センターを紹介する。
3 症状の進行を予測し、成年後見制度の手続を勧める。
4 息子の大学受験への影響を考え、入院について主治医と相談する。
5 現時点におけるCさんと妻の思いや考えを相互に確認し、共有する。

解答・解説

 

問題31

次のうち、この話合いの場面でのE精神保健福祉士が果たす役割として。適切なものを1つ選びなさい。

1 ピアカウンセラー
2 アドボケーター
3 ファシリデーター
4 ケアマネジャー
5 アドミニストレーター

解答・解説


問題32

次のうち、 E精神保健福祉士が今後用いる方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1 アウトリーチ
2 ストレスマネジメント
3 コミュニティペーストリハビリテーション
4 ソーシャルアクション
5 コンサルテーション

解答・解説

(精神保健福祉相談援助の基盤・事例問題2)

次の事例を読んで、問題33から問題35までについて答えなさい。
〔事 例〕
N市にある相談支援事業所のF精神保健福祉士は、地域相談支援に携わっている。担当している統合失調症のGさん(55歳、男性)は、退院して2か月がたち、一軒家の自宅での生活に慣れ始めたところである。自宅を残してくれた両親は既に亡くなっており、一人暮らしである。
ある日、Gさんから「近所との関係で困っている」と電話があった。F精神保健福祉士が早速訪問したところ. Gさんはつい先ほど隣家の住民から「ごみを勝手に持ち帰るな」と怒鳴り込まれたと訴えた。F精神保健福祉士は前回に立ち寄ったときと比較して、敷地内の乱雑ぶりに驚いた。あらゆる所にごみが積み上げられ、聞けば「近所に放置されていたから、家まで持ってきた」という。Gさんは「どれも大切なものであり、ごみではない」と言い張り、「危険もあるので処分しましょうよ」というF精神保健福祉士の発言に激高した。(問題33)

その後. F精神保健福祉士は何度も訪問を重ね. Gさんの訴えを傾聴し続けた結果、Gさんはようやく家の片付けを受け入れた。Gさんは自分で片付けると言ったが、 F精神保健福祉士は、量が多いので何回かに分けて一緒に片付けるなど工夫を試みた。(問題34)

Gさん宅の片付けが無事に終わった後、 F精神保健福祉士は定期的に訪問を続けている。隣家との関係は改善されていないものの、今のところGさんが再びごみを収集することはない。F精神保健福祉士がN市自立支援協議会でこの件に関連して報告すると、同様のケースが発生しているということが分かり、市内の関係機関を対象に、実態調査を次年度に行うことになった。調査の意義に理解を示したN市が予算を確保し、調査に携わるメンバーが集められた。現在、それぞれのメンバーがお互いに信頼し合い、協力しながら作業を進めている。(問題35)


問題33

次のうち、この時点でF精神保健福祉士が配慮すべきであった倫理事項として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 クライエントの批判に対する責務
2 個別化
3 自己決定の尊重
4 秘密保持
5 地位利用の禁止

解答・解説

 

問題34

次のうち、この時点でF精神保健福祉士が試みた工夫として、適切なものを1つ選びなさい。

1 地域組織化
2 エコロジカルアプローチ
3 危機介入アプローチ
4 行動変容アプローチ
5 インターグループワーク

解答・解説


問題35

次のうち、この場面で採用された方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1 ネットワーキング
2 チームワーク
3 ケアカンファレンス
4 コンサルテーション
5 グループスーパービジョン

解答・解説

問題1-10 精神疾患とその治療
問題11-20 精神保健の課題と支援
問題21-35 精神保健福祉相談援助の基盤
問題36-60 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
問題61-72 精神保健福祉に関する制度とサービス
問題73-80 精神障害者の生活支援システム

難易度・解答 Webアンケート ご協力お願い致します。


●解答速報 共通科目 専門科目試験問題解説(共通科目)試験問題解説(専門科目)難易度Webアンケート合格率学校別合格率(第17回)掲示板

このページの先頭へ